ナノ粒子の分散技術確立へ
阪大研究会 5校6研究室が参加
日刊工業新聞 2005年(平成17年)12月9日
大阪大学接合科学研究所が設立した産学連携の「粉体接合プロセス研究会」(06・6879・8660、内藤牧男代表=阪大教授)は、06年度の活動内容を決めた。4期目はナノテクを実用化するうえで鍵となる「ナノ粒子の分散技術の確立と材料のナノ構造制御」をテーマに設定。5大学の6研究室が参加する。
高分子材料中にナノ粒子を高濃度で分散させる技術やナノ複合粒子を用いたシート状の成形体作製、カーボンナノチューブの精密均一分散など大学側のシーズをパッケージとして提供する。研究成果の報告だけでなく、参加企業が持ち帰って利用できるように技術講習会を実施する。
研究会の期間は06年度の1年間。参加企業の募集も始めた。研究会は年4回実施し研究成果の報告・討論などを実施する。約50社の参加を見込む。
テーマは次の通り。
○ナノ粒子の表面改質による有機溶媒および高分子材料中への分散制御(神谷秀博東京農工大学教授)、○超臨界法とナノバイオテクノロジー融合によるナノ粒子分散制御(阿尻雅文東北大学教授)、○ナノ複合粒子スラリー調製によるテープ成形体の複合構造制御(内藤牧男阪大教授)、○スラリー調製によるナノ多孔体の構造制御(金村聖志首都大学東京教授)、○カーボンナノチューブ分散によるコンポジット材料の構造制御(多々見純一横浜国立大学助教授)、○カーボンナノチューブ等分散性向上のための界面ぬれ特性評価(野城清阪大教授)